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愛欲の十字路のmichiのレビュー・感想・評価

愛欲の十字路(1951年製作の映画)
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“3000 years ago…”から始まる、旧約聖書にある大昔の話。タイトルは言いたいことが分からんでもないけど、有名な話だし原題”David and Bathsheba“のまま方が分かりやすいのになーと思った。グレゴリー・ペックがすごくかっこいい時期の作品だけど、若いせいか王っぽいイメージではないような…。まぁ、ミケランジェロの像もイケメンの青年といった感じだし、そんなものだったのかな?余談ですが、個人的には同年の歴史物『クォ・ヴァディス』のマーカスを予定通りペックで観たかったです。

デヴィッドが自分で言うように、王でありながら「ただの男」。おかげで神の逆鱗に触れるような事態になる。神にご指名を受けた王でも、ただの男の側面があるんだなーとか思いながらも、テラスから人妻の入浴を引き込まれるように見つめるシーンは…犯罪ですよね。その後のバスシェバを呼んでからのシーンも、見ちゃいけないものを見ている感じでハラハラするものでした。

デヴィッドは好き放題しておいて、都合が悪くなると罪のない人を抹消するとか、とんでもないにも程がある王ですが、本当にそういう話だから仕方ない。聖書のお話を分かりやすく観られると割り切って観れば楽しめるはずです。
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