K助

プロフェシーのK助のレビュー・感想・評価

プロフェシー(2002年製作の映画)
1.2
映画の原題は、” The Mothman Prophecies “。直訳すると「モスマンの予言」。ここで言うモスマンとは、アメリカで目撃された未確認動物UMAの事で、巨大な羽根を持つ、手のない直立二足生物。
ワシントン・ポストの記者が、そのモスマンにまつわる怪事件に巻き込まれるのが、この作品。

リチャード・ギア演じる主人公の妻は、車を運転中にモスマンと思しき存在に遭遇、それを避けようとして事故を起こし、その怪我がもとで死ぬ。その事故から二年後、車を運転していた主人公は、ワシントンから600kmも離れたウェスト・バージニア州の田舎町ポイント・プレザントに、たった一時間で移動してしまうという珍事に遭遇する。そして、主人公と彼を取り巻く人々は、不思議な夢や不明瞭な電話、そこで告げられる謎の数字に惑わされていく事になるのだが…。

UMAモスマンに絡む都市伝説ホラー的なものかと思いきや、モスマン自体には物語の進行役としての意味しかなく、そのモスマンによって与えられる夢や電話、数字に意味があるという、オカルトもしくはミステリー寄りな話であった。
夢や電話でモスマンから啓示される内容を、後の実体験で確認するという流れで物語は進行し、主人公がモスマンに予言された出来事に遭遇するのは最後の最後、という構成なので、そこに至るまでが地味。ひたすら地味。
そのラストの派手なシーンも、主人公たちの行動が支離滅裂で、リアルっちゃーリアルなんですが、観客として見せられると「この緊急事態に、お前は何をやってるんだよ!」と怒鳴りつけたくなるようなもどかしさの方が先に立ち。
そして、モスマンについては何の解決もされず、予測も提示されないまま、ネタとしてはブン投げた状態で終わってしまう。そのモスマンも、未知の存在としては、あまりに言動が人間的だし。

なんなんだかなぁ。

映画館でお金を払って見たら、あまりの出来に泣いちゃいそうだ。
K助

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