マーくんパパ

「女の小箱」より 夫が見たのマーくんパパのレビュー・感想・評価

3.8
株式買収で会社乗っ取り謀るバー経営者の田宮二郎と防衛に奔走する株式課長の川崎敬三、川崎の妻若尾文子は充たされない夫婦生活で悶々とする中、田宮からの強引な求愛に心ナビいていく。窮屈な家庭の箱に閉じ込められた人妻、プロポーズを込めた田宮からの真珠入り宝石小箱、箱を開けて奔放に飛び立つ事ができるのか。男の栄進欲望と愛のみが女の幸せの証と2人に究極の選択を迫る人妻、“覚悟を決めたら女は怖いモノなし”の情念を若尾文子が妖艶に悩殺させてくれる。冒頭風呂場シーン若尾のドッキリ肢体は吹き替えだろうなあ(首から上見えないし)、田宮の妻で復讐する岸田今日子、川崎に利用される田宮の秘書江波杏子と女優陣の存在感たっぷりの増村保造らしい女捌きでした。