あきしげ

ブルークラッシュのあきしげのレビュー・感想・評価

ブルークラッシュ(2002年製作の映画)
2.0
海の美しさと迫力が伝わる映像。

良かった点。

・海の撮り方が抜群
・ジョン・ストックウェル監督の演出が冴える

悪かった点。

・主人公は努力しなくても勝つ
・主人公は男と遊んでも勝つ
・主人公は情熱がなくても勝つ
・主人公はみんなのおかげで勝つ

ジョン・ストックウェル監督は海の作品の名手。
『イントゥ・ザ・ブルー』や『ダーク・タイド』で実力が示されている。
海を舞台にした映画ならジョン・ストックウェル監督が一番だろう。

本作のテーマはサーフィンです。
舞台はハワイのノースショアでサーファーの聖地と言われる。
劇中にある大会は実際に開催されている。
まさにサーファーの為の映画だろう。

しかし、脚本があまりのクソ。
色々と主人公に有利すぎる展開です。
大会で優勝するなら普通は努力します。
恐怖心があるなら克服する為に努力します。
それを支える情熱がすべてだが本作は必要ない。
本作の主人公に努力は必要ない。
主人公だから補正がいくらでもかかる。

練習している姿よりも男と一緒にいる方が多い主人公。
これで大会に臨むのだから説得力がない。
逆に努力しているその他大勢がバカにしか見えない。
そもそも、マトモに練習してなくても勝てるような大会ならレベルを疑う。

本作の主人公は好きになれない。
親友のイーデンは一番の常識人で注意するも無視される始末。
立場がない親友は才能のある主人公に憧れるバカにしか見えなかった。
このように本作は主人公のやり方が気に食わない。
そのおかげで海の美しさと迫力の映像もフォローするだけで精いっぱい。

努力して苦難を乗り越えてこそカタルシスが生まれるのです。
本作にはそれがないから感動もクソもありません。

ただ、パイプラインの映像だけは素晴らしい。
あきしげ

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