りりー

結婚哲学のりりーのレビュー・感想・評価

結婚哲学(1924年製作の映画)
3.7
初ルビッチ。面白いサイレント映画を観ると、映像が持つことができる情報量の多さを実感する。台詞がなくても、登場人物たちが言わんとしていることが手に取るようにわかる。その凄みよ。手紙、花束、帽子と、小道具の使い方も巧い。製作された時代によるものなのだろうけれど、明らかなラブシーンがないのに匂い立つような色気がある。コーヒーを混ぜる手が止まるシーンなんて、えろすぎてびっくりした。
まあ不倫劇だし、古い映画だし、ということでわたしの中の倫理コードに引っかかる点もありつつ、恋愛喜劇のお手本のような話運びを堪能した。
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