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最後の忠臣蔵のコゼンのネタバレレビュー・内容・結末

最後の忠臣蔵(2010年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

さて感想。書・葉隠れの一説「武士道とは死ぬことと見つけたり」に思い至る。武士という役職を超え、人として潔く死ぬ気で討ち入りしたり、主君の敵を討ち取った後は切腹したり、主君に忠義を尽くし死ねる事ではなく、「いつでも死は自分で決め、本懐を遂げたと自身で死ぬ気で貫き通し納得した上でやりきること」を全うした実在の人物「寺坂」の裏事情を(こうだったのではないかと)伝えたいのが分かる物語(史実の再現じゃなく推論創作だからね)。監督・小林正樹の「切腹」という作品にも似た感銘を受けた。
 そして時代劇の邦画に陥りがちな暗い画面を見事に観る側の負担無く美しく観やすく仕上げている撮影監督の長沼六男、照明の宮西孝明は特筆もの。演出の杉田成道も悪くないけれど、可音の嫁入りで大石ゆかりの者たちが駆け付け「たいまつ」を掲げるシーンは「もっと印象的に出来なかったか」と思ってしまいました(偉そうなことレビューで言っておまえ劇場のスクリーンで観てないんかってツッコまれそうだけれど)。2023_12_10 J-COMテレビ放送にて視聴。
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