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グッドモーニング、ベトナムのcamusonのレビュー・感想・評価

3.7
持ち前のべしゃり技術で、ラジオを通して
ベトナム現地で米兵達に笑いを届け、
大人気を博したDJ兵士が主人公です。
軍隊による戦闘シーンはなく、ベトナム戦争映画としては異色作です。

招かれもしないのにやってきて厄災をばらまくアメリカ軍という構図を
浮き彫りにさせる作品です。

友人となったベトナム人少年のクライマックスでの言葉には、
アメリカ人視聴者も感じ入るところがあったろうと思います。

主人公DJは道で見かけたベトナム美人と仲良くなるために、
彼女が通う街の英会話教室の先生役を前任者に銭を掴ませて横取りします。
そして生徒達に実践的なスラングを教え込んだり、
生徒と一緒にベースボールを楽しむなどのなごやかシーンにつながっていきます。
悪気のない文化の押しつけに対する強烈な皮肉ともとれるのですが、
こちらはアメリカ人視聴者は気付かなかろうと思いました。
作者が狙ってやってるのかも不明ですが。
なごやかゆえに何とも言えない複雑な不快さを感じてしまいました。
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