深獣九

シックス・センスの深獣九のレビュー・感想・評価

シックス・センス(1999年製作の映画)
4.0
The king of misleading、シャラマンの最高傑作と名高い名作をようやく観た。ホラーじゃないじゃん。親子愛の物語じゃん。泣いたわ。

実は私、この映画のクライマックスを知っていた。というのも、あるユーチューバーが配信でポロリと漏らしたのよ。私史上最大の衝撃&ガッカリだったね。それはあかんやろ。特にこの作品では。自分のトークのことしか考えていない、身勝手な所業。おかげでもう彼の番組は観ていない。いくら有名で観たことのある人が多い古い映画だとしても、一線があると思うのよ。

まあ、そのおかげでこの映画の本質を捉えることができたんだけど。
それは親子の愛と絆。特異な能力に苦しめられるコールはもちろんだけど、愛する息子をわけもわからず化け物呼ばわりされる母親の苦しみはいかほどのものか。想像に難くない。まずどうしても心の病気を疑ってしまうし、母親ならその責任を自分に置くし、信じたいし、逃げるわけにもいかないし、葛藤で胸が張り裂けそうになるだろう。

なぜこの子は目を離した隙に、すべての戸棚と引き出しを開けるような嫌がらせをするのか、と。

信頼と絆を取り戻すクライマックスには、涙をこらえきれなかった。その後の親子のゆく厳しい道を想像すると胸が痛むが、きっとうまくゆく。信じてる。

まるで結果を知っている試合を観るようなものだったが、かなり満足度の高い作品だった。細かな伏線もよくできていて楽しかった。ゼロ知識で観ていたら、ホラーじゃなかったことに文句をつけてたかもしれない笑。
よく予告編で怖い女の子として取り上げられていた有名なシーンも、ぜんぜんそういうのではなくて、プロモーションのためとはいえなんだかなあと思ったよ。

コールを演じるハーレイ・ジョエル・オスメントの芝居がとても素晴らしかったので、さぞやグレートな俳優になっているかと調べたら、あまりパッとせず悪いことして捕まってた笑。人生って難しいね。

なにも知らない初鑑賞の方は、ぜひ物語の本質もしっかり受け止めて。私の10倍楽しめると思うよ。
深獣九

深獣九