イチロヲ

アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生のイチロヲのレビュー・感想・評価

3.5
雑誌読者の目線を文章から写真へと向けさせて、セレブリティのポートレイトに革命を巻き起こした、女性写真家のドキュメンタリー作品。本編では1960年代から2000年代までの半生が綴られている。

写真家アニーは「その場の空気感を記録すること」に全身全霊を捧げている野心家。たとえ辛いことに直面しても、その辛い状況を即座に記録するという、典型的な職人脳をもっている。

当時の記録映像がふんだんに採用されているため、各分野の有名人(後の有名人)が続々と登場する。ハンター・S・トンプソンを始めとして、ボディビルダー時代のシュワルツェネッガーの記録までもが出てくる。

ザ・ローリング・ストーンズのツアー同行に言及する場面では、「彼らはライブとドラッグを繰り返していただけ」という、案の定なエピソードが語られる。アニー自身もドラッグを常習していたらしく、サイケ体験とモノ作りの関連性を推量することができる。
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