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アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生のyamakawa3000のレビュー・感想・評価

3.3
若くしてローリングストーンズ誌のカメラマンとして
数々のミュージシャンを撮り続け、
ローリングストーンズとツアーをともにし、
ジョンレノンの暗殺数時間前に歴史的な写真を残し、今も活動する写真家です。

とにかくコノ方は才能ある人が才能ある人たちに 育て続けられた様な人ですね。。
20歳でジョンレノンとローリングストーンズですよ。

そして、作家スーザン・ソンタグ。
写真を『読む』と一度はあらわれる名前です(写真論)。
彼女との親密な関係がアニーの人生にとても大きな
影響を与えたと本人も認めています。

まず、彼女自体の性を超越した人間としての
パワーがスクリーンからビンビン伝わってきます。
本当に素敵です。
以前、Smap×Smapにジェーンバーキンが
出演されてましたが、オーラの系統は違うけれども、
あの感じに近い素敵さです。

そして、彼女に撮られた者、
彼女に撮らせた者、彼女自身が写真とともに
駆け抜けてきた人生を語っていきます。

しかし、この作品は彼女自身のプライベートな面には
ほとんど立ち入ってはいきません。
・何故撮りつづけるのか
・何故子供を産もうとしたのか
・ルポからファッションへ何故かわったのか
・同性愛者と写真家としての関連
などなど、疑問符的な箇所あまり語られることはなく、
レンズの中で彼女や周りの人々が語ることもありません。

それは、いいも悪いもこのタイトル通り
『Life through a Lenz』
彼女の人生は、彼女が撮り続けた写真達をみればわかる。
それほどに写真と向き合い、被写体(≒自分)と向き合い、
写真を自分の一部として半生を過ごしてきたから
成り立つのでしょう。

写真という表現に対して真摯で妥協なく捧げ続けて来た
純粋な姿勢が、多くのアーティスト達とシンクロし、
才能が才能を育て、セレブ達の憧れの写真家と
なり得たのでしょうか。

彼女の写真の原点の一人に、
アンリ・カルティエ・ブレッソンの名前がありました。
ブレッソンは大好きです。
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