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ミッドナイト・ランのnagarebosiのレビュー・感想・評価

ミッドナイト・ラン(1988年製作の映画)
4.0
いわゆるバディもののロードムービーでした。
良くも悪くもライトな作品。ジョージ・ギャロの脚本は「バッド・ボーイズ」と同じく、軽いコメディタッチで展開してアクションもほどよくまぶしてあるので退屈せず楽しめました。
ただ、デ・ニーロの演技巧者は、この手のライトな作品ではいまいち合ってないような…、そういう印象を受けたのも事実かな、と。シーンに合った細かな演技はさすが!の一言。中盤の家族との再会、娘との遣り取りなどは台詞ではなく表情や仕草だけで表すなど最近の映画にはない、行間を読む、と言ったらいいのでしょうか、そういった部分は特に印象に残りました。 ですが、それ故に軽妙さが足りず、笑える、というよりしみじみと感じてしまいました。「レインマン」に近い印象、とでもいいますか。
監督の演出も、もっと吹っ切れて作ってしまえばスラップスティックな歯切れのよいコメディになったのにな、と。おそらく、最初の脚本はそういう路線を狙ったのではと感じます。それだとただ軽いだけの薄っぺらさはあるでしょうが…。
だからといって面白くないわけではありません。単純に肩肘張らずに楽しめる、オジサン達が頑張ってる作品でした。