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ミッドナイト・ランのHKのレビュー・感想・評価

ミッドナイト・ラン(1988年製作の映画)
4.4
マーティン・ブレスト生涯のテーマは“ダチ”だと思うが、さておきこれに取り掛かった時、ダスティン・ホフマンから頼まれて監督依頼受けたのが『レインマン』(88)だったのだが、ホフマンとはその前に『フレンチ・コップス』(84)のリメイクに取り組むも頓挫、この仏映画はヴェテラン刑事のフィリップ・ノワレが堅物の新人に少々ならダーティなこともOKと教えたところ、みるみるエスカレートしてそいつは破滅!てな内容で、結局降板した『レインマン』同様、バディものの変奏である。本作が傑作になったのは、そのふたつの映画で使おうとしていたアイデアやヴィジョンが、再吟味されたうえで詰め込まれているからではないか?ちなみにこのデ・ニーロの役を最初にオファーされたのはホフマンだったがもちろん蹴り、『レインマン』に専念してオスカーを獲る。次の候補だったデ・ニーロは、凄まじい自身のキャリアの中で本作をベストだと語っているが、それも頷けるほど楽しそうに演じているのが印象的だ。
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