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ミッドナイト・ランのCANACOのレビュー・感想・評価

ミッドナイト・ラン(1988年製作の映画)
4.1
1988年公開。『セント・オブ・ウーマン 夢の香り』『ジョー・ブラックによろしく』のマーティン・ブレスト監督作品。アクション要素が強いと勝手に思い込み観ていなかった作品。観てよかった。

ウォルシュはシカゴ警察在籍時代に、麻薬王・セラノからの買収を拒んだため、逆に麻薬所持の濡れ衣を着せられ、警察を辞めた過去を持つ。その後離婚し、ロサンゼルスに転居。バウンティハンターの懸賞金で生計を立てている。
懸賞金の支払い元である保釈保証業者のエディから、会計士のマデューカスを捕まえてほしいとウォルシュに依頼がくる。マデューカスはセラノが稼いだ金を操作し、慈善団体に寄付した人物。横領罪で逮捕されたが、裁判が始まる5日前に、何も知らないエディから45万ドル(当時で5625万円相当)を借り、保釈金を支払って出所したのち、逃亡。
エディは、セラノに殺される前にマデューカスを捕まえて、生きて事務所まで連れてきたら、45万のうち10万を報酬としてウォルシュに支払うと言う。そこから始まる会計士の捕物物語。

「マフィアからお金を奪って慈善団体に寄付」という命知らずな行動。しかしそれをやりそうな、人を食った振る舞いをする会計士をチャールズ・グローディンが上手く演じていて、個人的にはアカデミー助演男優賞。振り回されるデ・ニーロが見られるのは貴重かも。

リトマス(配置)検査法ってなんだよ(笑)。

チャールズ・グローディンは2021年にがんのため他界。俳優としてだけでなく、脚本やプロデュース業もこなしていたらしい。コメディアンとしても活躍していたようで、その実力が遺憾なく発揮されている。

マフィア側も含めて、全員どこか憎めないほのぼのキャラクターなので、嫌な気持ちになることなく終わるのもよい。これはまた観たくなる。
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