このレビューはネタバレを含みます
『ビバリーヒルズコップ』のマーティン・ブレスト監督。
元刑事の賞金稼ぎにロバート・デ・ニーロ。マフィアの金を横領した変わった会計士にチャールズ・グローディン。FBIやマフィアや別の賞金稼ぎに追われながらのバディものアクションコメディロードムービー。
最高だ。やはり最高。
娘、デニースとの会話のシーン。
これは泣けます。
表情、台詞のタイミング、視線、動作、静寂、音楽、風景、それら全てが、主人公ジャック、元妻、娘の十何年もの人生の時間を想像させます。このシーンはおそらく、年齢を重ねるごとに味わいを増してゆく、フィルムの魔法のようなワンシーンだと思いました。
前後のドタバタ、保釈金融業者野郎やらFBIやらマフィアやら、全員おじさんたちのドタバタが、この娘とのシーンを際立たせてせいます、と同時に、この娘とのシーンが、おじさんたちのドタバタを際立たせています。なんということでしょう!何よりもくだらなく、そして何よりも美しい!
音楽もたまらない。同じテーマの繰り返しであろうに、ドタバタシーンに、そしてしっとりシーンに、常にぴったりと寄り添い続けます。
小道具もいいなあ。コーヒー、タバコ、サングラス、革ジャン、ドーナツ、電話、時計。それも80年代の!
ラストシーン、なんて野郎だ、なんて野郎だ。映画史上、稀に見る優しいラストシーン。
こんなに色々と書いてしまいましたが、つべこべ言わずに、うるさいこと言わずに(うるさいのは私です)観たい、最高の映画です。
来世で会おう!