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日も月ものseapony3000のレビュー・感想・評価

日も月も(1969年製作の映画)
5.0
病弱・中山仁、こりゃ漫画になるよなーって感心する整えぶり。冒頭の見知らぬ女(あの女優さん誰ですか?素敵すぎる)のかわらや投げからお志麻の円環シメまでビンビン。ミリ単位で完璧な元祖モッズルック兵ちゃんはブリヂストン美術館のひと。タイアップでも日活みたいにバカみたいにならない松竹の気品。前衛寸止めの演出にもセンスを感じるし中村登作品のなかでもベストに入れたいくらい好き。躁状態の「暖春」のお志麻のあとにみると、今作では狂気の前日譚をみるような夜明け前なお志麻…素晴らしい。男がいないと生きていけない「女はそれでいいのよ」と自分に言い聞かせる久我ちゃん、こういう久我ちゃんがみたかった。扇風機押し入れに隠して仮病の必要なくなったら洗面器の水すぐ捨てる荒んだ入川さん。江ノ電から丸見えの部屋。むしられた毛髪。京都連れてっての紅葉の茶会でのお志麻と兵ちゃんの表情と茶室の閉塞したような尋常じゃないキツキツな絵面、ここ凄かった。出たがり川端もちゃっかり江ノ電乗ってました。隣の女性だれー
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