ガイ・リッチーやエドガー・ライトもファンを公言する、英トータル・フィルム誌の「イギリス映画トップ25」第1位選出作品。
しかし日本では劇場公開時に数週間のみの上映、現在もTSUTAYA復刻シネマライブラリーでしか観られない完全カルト映画扱いの名作。
ガイ・リッチーやエドガー・ライトよりも、どちらかと言えばソダーバーグの一連の作品やS・クレイグ・ザラーの犯罪映画への影響の方を色濃く感じる。
軽快なテンポ感や派手さこそないが、どのシーン、どのショットも計算され尽くしており、特に後半の抜群のロケーションとカメラワークで繰り広げられる主人公カーターとカーターが属するギャング組織の手下2人との追跡シーンの一連の流れには痺れた。
また、終盤カーターが文字通り"復讐の鬼"と化してからの情け容赦も無い非情っぷり、その暴力描写のドライっぷりも凄まじい。
近年では『ダークナイト』シリーズでのアルフレッド役のお爺ちゃんイメージ強いマイケル・ケインだが、本作では全裸でショットガンを振り回したり、町を全力ダッシュする姿が見られる。