酢

狙撃者の酢のレビュー・感想・評価

狙撃者(1971年製作の映画)
4.0
素晴らしいすね。ギャングのマイケル・ケインはペギラみたいに眠たい目をして無表情。低い声、スラッとした立ち姿……全てがセクシー。その一方で突然ブチ切れたり意外に間抜けな凡ミスが多かったりもして挙動が読めない。こういう危なっかしい男、大好きだ。

兄の死の真相を探るため、訪れたのは故郷のニューカッスル。常にどんより曇り空、街は絶妙に衰退していて、海が近いから全てが湿気ている。あまりに最高なロケーション。その中でゆるゆると事件の真相を探りながら、サービス的なエロシーン、人を食ったようなユーモア、突発的な暴力が随所で噴出。殺伐とした展開なのに、夢に迷い込んだようでもあり。おれの桃源郷ムービー。永遠に浸っていたいぜ。
酢