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ナイトホークスのRのネタバレレビュー・内容・結末

ナイトホークス(1981年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

自宅で。

1981年のアメリカの作品。

監督は「アドベンチャー・オブ・透明人間」のブルース・マルムース。

あらすじ

ニューヨーク市警のデューク(シルヴェスター・スタローン「サマリタン」)とフォックス(ビリー・ディー・ウィリアムズ「LEGO スター・ウォーズ/ホリデー・スペシャル」)の刑事コンビは囮捜査で手柄を立てていたが、その頃、ロンドンのデパートでテロ事件が発生。植民地政策に反対するウルフガー(ルドガー・ハウアー「レジェンド・オブ・ドラゴン 鉄仮面と龍の秘宝」)と呼ばれるテロリストの犯行だと突き止めたインターポールのハートマン刑事(ナイジェル・ダヴェンポート「迷探偵シャーロック・ホームズ/最後の冒険」)はATAC(対テロリスト・アクション・コマンド部隊)に2人を編入させ、ウルフガーを追わせるが…。

アマプラにて、面白そうだったので鑑賞。

タイトルがまず「ナイトホークス」となんか渋い。

そして、それ以上に主演があのスタローン!そして、相棒役が「スターウォーズ」のランド・カルリジアン役のビリー・ディー・ウィリアムズ!そしてそして、敵役となるテロリストがあの「ブレードランナー」のルドガー・ハウアーというまさにはうぁ!と言っちゃうこれ以上ないくらいの激渋の人選である。

お話はあらすじの通り、刑事コンビの2人が凶悪テロリストを追うお話…で、特殊部隊もの…と期待させといて、結局のところ部署を移しての、特にデュークとウルフガーとの対決に焦点が絞られる。

特にデュークは過去にベトナム戦争で53人もの兵士を殺した凄腕射撃スキルを持っているんだけど、戦争を経てPTSDになってしまったのか、現在は人を撃てないという設定まである。

だからなのか、とにかくお話が暗い!スタローンの見た目も「ロッキー」とか「ランボー」みたいなワイルドさは影を潜め、髪もボサボサで髭ももっさり生えたどちらかというと繊細なキャラクターとなっており、元々目元に繊細さを漂わせているスタローンが演じることでより内向的なキャラクターとなっている。

逆にルドガー・ハウアー演じるウルフガーは序盤で追ってを欺くために整形手術をして顔がガラッと変わっちゃうんだけど(整形前も本人?)、整形後は金髪でギョロッとした目が印象的で知り合った女を正体がバレたことですぐに手にかけたり、人質をとる中で、躊躇いもせず殺しちゃったりとどちらかというと目的を持ったテロリストというよりかは連続殺人鬼的な冷酷非道さが伺える。

そして、その2人の対決シーンで特に印象的だったのは割と長い尺を使ったチェイスシーン。クラブで顔を変えたウルフガーを発見し、それに気づいたウルフガーが威嚇射撃後にまぁ、逃げる逃げる!舞台を地下鉄に移すとそこでも人質をとったウルフガーに対して直線上で挟み込むような形で銃を構えるデュークとフォックスのシーンの緊張感、そしてそこから今度は電車移動があって、またも地下鉄を走り抜け、最後はフォックスが負傷し、それまで感情をあまり出さなかったデュークの「ぶっ殺してやる!」の絶叫がこだましていくまでを丹念に描いており、ここは劇中でも白眉のシーンだと思う。

ただ、上述で挙げた通り、とにかく暗い内容に加えて、警察側がクソすぎ。直属の上司もなんか嫌味ったらしいパワハラ気質だし、ハートマンもデュークの過去をみんなの前で明かしたりとなんか好感が持てない。結局、敵の女テロリストにやられちゃうんだけど、死ぬ前に中華の約束をしていたデュークもそんなに悲しんでないところも…なんかあんまり絆描写感じなかったなぁ。

あとはここは面白いところでもあるんだけど、最後の決着がまさかのスタローンの女装笑!!そして、特に説明がないままウルフガーの死体の前に佇んだままエンドロールに入るという潔いのかなんなのかわかんないけど、なんか「えっ?」って感じで唐突に終わっちゃう感じワロス。

そんな感じで特に突出して面白いと言える作品ではないんだけど、不思議な後味とスタローンの新たな一面を観れる意味では観ても良い作品なのかも。アマプラだといつまた見れなくなっちゃうかわかんないからスタローンファンは是非!
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