psychedelia

さくら判官のpsychedeliaのレビュー・感想・評価

さくら判官(1962年製作の映画)
5.0
集団時代劇前夜の大傑作。明朗時代劇でもなければやくざ映画のカタルシスでもない。虐げられた者たちの反逆。それが,『七人の侍』の百姓衆にも退けをとらぬ雑草のような生命力を持つ庶民たちの意思の結実として起こる。東映時代劇ごときでそれが成し遂げられるとは。小沢茂弘としても奇跡の一本だろう。被害者たる松平直之介も金さんも糾弾できなかった将軍の罪は,庶民の口にて告げられる。こんな映画,今までの東映時代劇にあっただろうか。
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