Jeffrey

ペダル・ドゥースのJeffreyのレビュー・感想・評価

ペダル・ドゥース(1995年製作の映画)
2.0
「ペダル・ドゥース」

冒頭、ベッドで眠る中年の男と若い男。ワイシャツとネクタイを選ぶ、昼間は普通のビジネスマンの男。夜は女装したゲイの顔を持つ。顧客、商談、ゲイクラブ、オーナー、夫婦。今、パリのゲイクラブでエキサイティングな物語が始まる…本作は1996年にガブリエル・アギヨンが監督、脚本を務めたフランス映画で、 パリのゲイクラブを舞台に女性オーナーと彼女を慕う男性らが繰り広げる人間喜劇であり、この度廃盤のDVDを購入して初見したが面白い。少しばかり風変わりな秘密をコミカルタッチで描く、自由でエキサイティングな大人の恋と言う感じが妥当な映画で、初の主演女優賞をもたらして、フランスで400万人を動員した96年度映画観客動員No.1を記録し、セザール賞6部門にノミネートされたフランスではヒットした映画らしい。とりわけファニー・アルダン素晴らしい芝居をしている。


さて、物語は昼はビジネスマン、夜は女装歌手という2つの顔を持つアドリアンが、親友のエヴァが経営する店で働く。ところが、アドリアンの仕事のために2人は夫婦を演じることになってしまう…とこんな感じで、ドタバタ喜劇である。

本作は冒頭からベッドシーンで始まる。若い青年と中年のオヤジが一緒に寝ている。親父はこっそりと起き上がりネクタイとワイシャツを着てサラリーマンの仕事をする。男はとある建物中に入り複数の顧客らしき人々達と会食する。そして夫婦を演じることになり、様々な人間関係が映されていく…

冒頭あたりに主人公の男が車に乗って、そのカーラジオから聞こえてくるMylène FarmerのSans Contrefaçonが最高に良い音楽なんだよ。何が最高に言ってこういったゲイ映画に流れると非常にテンションが上がるところだ。それにボニーMのダーティークールまで流れ始めちゃうからもうやばいよね…俺のツボを押さえてるよこの映画の音楽は。

物語自体は正直退屈である。もうちょっとコメディーが存在するのかと思ったらわりかしシリアスに展開していく。あの当時のファッションセンスやレザージャケットで踊るシーンは面白かった。
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