映画の主人公であるミシェルは、自分自身に対して混乱している。自分がどんな存在なのか、何ができるのかを知りたがっている。そして、自分ができることをどれだけうまくできるのかを知りたがっている。 ミシェル…
>>続きを読むスリにハマった青年のお話
『罪と罰』に影響を受けたと言われている通り、罪と罰っぽい映画でした。
「窃盗は悪い行為では無い。貧しい人達には特権が認められて、裕福な者から盗んでも犯罪では無いんだ」をモ…
※3回目の鑑賞を終えて、再投稿。
やっぱり脚本はドストエフスキーの『罪と罰』から強い影響を受けていると思う。「歪んだ社会への反発である犯罪は才能ある者の特権だ」と主張しながら、罪悪感と恐れに蝕まれ…
流れるようなスリ。クロースアップされた手は表情を持ち、顔以上に語る...。
手は主人公全体を示す。提喩的、省略的。
本作で唯一の怒鳴り声、「うんざりだ!」は、それを発する顔が映らないことで、口から分…
映画という技術が工場労働者の動作マニュアルとして20世紀の早い段階から産業に応用されていたことは知られているが、この映画はスリの手の動きをクローズアップで捉えることで、ある意味では最も反生産=反産業…
>>続きを読むハッとする美人、という表現がございますね。マリカ・グリーンの美しさはデジタルリマスター前のモノクロフイルムでも際立っています。貧しい人を演じていても、高貴なる内面が光輝となって溢れ出る。また妖艶な……
>>続きを読むめちゃくちゃスリしたくなるなこれw 今作を観て悪い方向に流された鑑賞者はもしかしたらいっぱいいるんじゃないか?w 些細な描写からアッと思わせるブレッソン、やっぱり天才だわ。色んなスリの手法に目から鱗…
>>続きを読む冒頭の競馬場における主人公の一点を見つめる視線と手の動きのクロスカットが驚くべきサスペンスを産み出し、クロースアップの連鎖によって寡黙な手が鮮やかに物を受け渡していくマジックのようなアクションに隔絶…
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