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グースのmjnkのネタバレレビュー・内容・結末

グース(1996年製作の映画)
1.5

このレビューはネタバレを含みます

2019/02 地上波。実話を脚色した物語(実話はおじさんと鳥の話で子供は出てこないし、家庭環境もこの物語のようなものではないらしい)。どこまで事実に即しているのか分かりませんが、大きく脚色されているような感じもするので、フィクションとして感想を書きます。

面白くなかったわけではないし、するっと軽く観れたのですが、どうも納得できず。父と娘の絆(家族の再生)、娘の成長、どちらの観点から見ても、環境保護のくだりが蛇足だった気がします。

まず娘が環境保護に理解・納得していたのか(思想面で)が謎。
娘は環境保護を信条とする大人(叔父)に言いくるめられるがままに目的地を目指したようにしか見えず、結果、環境が保護されました、となると「大人が自分たちの思想・目的のために子供と鳥を利用した」ように見える。
ラストシーンも環境保護団体が駆けつけていることで、「父と娘が2人で成し遂げた!」という大事なところがぼやけてしまった感じ。

また、生まれつき足の悪いグースが出てきたので「これが娘の精神的成長と結びつくんだな」と思ったらそれも別にそうはならず。
野鳥の群れと合流したがる場面でその辺りが描かれるのかと思えば、密猟者が出てきて「密猟者こわい」の流れに。最終的にこの鳥の話はラストのテロップで解決。
そんな解決の仕方をするくらいならこのファクターはいらなかったんじゃないかと思います。

環境保護は大事な事だと思いますが、この物語の中では必要が無かった、もしくは、うまく扱えていなかったと思います。
逆に環境保護を訴える物語にしたかったのなら、こんなに複雑な家庭環境でなくて良かった、とも思います。

鳥の可愛いシーンが多くあり、そこだけは良かったです。
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