これはね~、フレッド・ジンネマンっぽい腰の重さ!
スペイン内戦から20年経って、
当時の共和軍側の英雄が逃亡しながら銀行強盗で食い繋いでおり…
みたいな。
前年のルイ・マルの「鬼火」もアルジェリア戦争のゲリラの残党の話だったけど、
WW2前後の紛争の残り火がいろいろ問題になった時期だったのかね。
グレゴリー・ペックが粗暴な役とかめっちゃ珍しいよね!
他方、ふだん単純で粗暴な役が多いアンソニー・クインが狡猾な役やってたりとか。
ってか、
クインとオマー・シャリフってアラビアのロレンスで共演してたコンビだけど、
2人ともロレンスの時と真逆のような役なの、
ジンネマンの主張感じて好き。
主人公はペック演じるマヌエルの体をとってるけど、
実際はフランシスコ神父よね。
だからこそヨハネの黙示録の一節「Behold a pale horse」というタイトルにしたと思うのですよ。
「日曜日には鼠を殺せ」という無駄にハードボイルドっぽい邦題にしたせいで、
マヌエル、署長、カルロスの争いがテーマっぽくなっちゃうのは罪。
件の黙示録の通り、
それぞれの行為の先には、
蒼ざめた馬に乗って死はやって来るのだ。