だいごろー

霊長類のだいごろーのレビュー・感想・評価

霊長類(1974年製作の映画)
4.5
@アテネフランセ

フレデリックワイズマン特集にて。
動物実験の施設で延々と続いていく霊長類の動物実験をBGM、ナレーション、この実験が何のためのものかの説明も無くひたすら見せられる。

この後も命が続くであろう手術と比べて、死んでしまう前提の手術の適当さ加減に悲しくなる。手術後のオランウータンの悲しそうな顔が忘れられない。

猿に電気ショック与えて発情させ、交尾の様子を観察したり、強制射精させたり、これはなんか意味あるのかって思ったけど、何が必要で何が不必要なのかなんて、実験してる人たちも分からず雲を掴むような心地でやってるんだろうなと思った。その中から、今日の人類の医学の進歩に関わる発見がされたのだろうか。

ラスト、猿を戦闘機に乗せ、急降下や旋回をして反応を観察する実験をしてたけど、無重力状態になってプカプカもがきながら浮かぶ人間に対して、猿は意外と平気そうな表情で舌を出して終わったのがめちゃくちゃクールでカッコ良かった。なんつーラスト!