たむランボー怒りの脱出

霊長類のたむランボー怒りの脱出のレビュー・感想・評価

霊長類(1974年製作の映画)
4.5
ワイズマンの映画は動物撮ってるときが特に輝いてる。とりわけこの映画における猿と人間の関係性をとらえたショットのいくつかは凄まじくて、猿が人間の実験台にされてるシーンなんかは猿が人形にしか見えなくなってくる。幼児が人形を使ってお医者さんごっこをするときのあの感じ。ごっこ遊びと違うのは、実際に血が出るし猿も必死に抵抗するということ。

あとさらに凄いのは、終盤で猿が「本当に人形になる」というシーン。人形というか、部品として解体されるという意味においてはプラモデルといった方が良いのかもしれない。おぞましすぎてもはや滑稽な場面になってる。

ワイズマン作品のなかでも一番観るのに気力がいる。でもラストカットは洒落てる。