黒羊

戦場よ永遠にの黒羊のレビュー・感想・評価

戦場よ永遠に(1960年製作の映画)
3.5
戦場よ永遠に

1960年公開、なんと実話ベース。

幼い頃、日系人家族に引き取られ育ったガイ。家族と呼べる日系人たち、日系の友達らと成長するがある日、日米開戦となりガイ以外の家族達、日系人は強制収容所に連行。ガイは日本語が分かる事で海兵隊に入隊。ハワイで夜にはっちゃけてからサイパン出兵。

日本語が話せるので、ガイは洞窟内の日本人に投降を呼びかけ、多くの日本兵や日本民間人を救出。
しかし戦闘でハワイではっちゃけた友人二人を失い、それからは投降など呼びかけず日本兵キラーマシーンに闇堕ち。上官にもそこまでしなくていいと言われるがお構い無しだった。そしてガイに日系人の母からの平和を願う手紙が届き、ガイは優しかった母を思い出す…

いやぁーこのガイの日本語がカタコト以下のレベルなので中々に辛いですが、この映画はまだ日本人に対する差別感は少なく、敵役で早川雪洲など日本人も出て来ますが、何故か日本語が微妙…まぁそこは置いといて。

日米開戦後、イタリア人やドイツ人は収容所に送られないのに、何故日系人だけが?とガイに言わせてたり、日本人は捕虜になったら惨たらしく殺されていたので、日本兵だけじゃなく、女子供の民間人も米兵に殺される前にと崖から飛び降り自殺していた「バンザイクリフ」を描いていたり、勇敢だった米軍日系人部隊の事を話していたりと、日系人と関わったガイが主人公なのもあるけど、ちゃんと人種差別や戦争の愚かさを描いている方。

まぁ…昔の映画なので戦闘シーンがアレ(日本兵が酷過ぎる激弱)だったり、出兵前のハワイでの、まさかのストリップ日米世界対決が長かったりと、もうちょいコンパクトにしてもええやろなぁ〜と。

なんか「ハクソーリッジ」思い出したなぁ。アレの戦地は沖縄の話しだっけか。ブヨブヨに太った日本兵が走ってくるシーンは必見。
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