シネマヴェーラにて鑑賞。

山崎努いぶし銀かっ。「駆け込み女〜」での存在がもはや神々しさを物語ってたけど、今から50年も前の作品だとめちゃ渋く画面の中を動いてるのなんか違和感ぱないです…クスリやってんだろ？て眼が怖すぎですザキヤマパイセン。。。
また「洲崎パラダイス赤信号」で素晴らしすぎた新珠三千代は本作ではちょっと美しすぎ…なんで生涯独身だったのか不思議でならない…

内容はというと、前半はハードボイルド的な語り口でクールな出だしだが、やがて本格的なサスペンスと推理ロジックの明晰な展開に唸らされる。
些細な記憶や発言、そこが繋がるんか〜いという細かいとこまで気が抜けない。
橋本忍の超一級の脚本による見事な物語と緊密な構成を味わえる寡作。

テレビドラマ版観たくなる映画てあるよね。まさにそれ。そして緊迫感を感じさせる黛敏郎の音楽もグッド◎

• #2015〜

ちょっと長いよねー。あまりに緻密かつ二転三転する脚本に、途中で耐えられなくなって何度か笑ってしまう。凝りすぎ忍。

山崎努のダークヒーローここに降臨！登場人物（ほぼ）全員悪人のノワールスリラー

ストーリー
所轄の警察官であった菊地（山崎努）は、とある死体遺棄事件を捜査していくうちに、容疑者として逮捕した花井と、自らの妻にはめられて、逆に菊地が悪徳警察官として実刑を受けてしまう。
2年後、出所した菊池は名前を「稲村」
にあらため、探偵事務所に所属し、仕事を請負いながら、彼を刑務所送りにした者たちを探し出し、密かに復讐を決意した…

いや〜山崎努演じる稲村が本当にかっこいい。決してヒーローではないし、復讐をする＝犯罪者ではあるのだが、無実の罪を負わされている点で、肩入れせざるを得ない。所々にご都合主義な展開もゼロではないものの、そんなことは関係なしに山崎努に目が釘付け。

その上、彼を取り巻くキャストの熱演も素晴らしい。新珠三千代の、スリラーにおいては一筋縄ではいかない、狂気を秘めた情念の女像は素晴らしい。いつもながら、ただの美しい女性だけでない。
鍵を握る高沢光江を演じる岸田今日子の怪演、その父海老原の柳永二郎の黒幕ぶりの安定感。黒幕ぶりでは佐藤慶もギラギラ。光江の夫に佐田啓二。線が細くて心もとない社長ぶりがアクセント。悪役陣では、安倍徹もいい味。

稲村が勤める探偵事務所の所長に志村喬が顔をのぞかせ、先輩探偵には大坂志郎。この映画唯一の？いい人枠の大坂、ラストのセリフが心に響く。

大満足のスリラー名作。

• #スリラー
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