『ハリウッドおバカ超大作』
正体不明のボス、チャーリーのもとで諜報部員として働く3人の美女がとんでもない事件に巻き込まれる物語。
頭を使わない矢継ぎ早の展開、作品内リアリティに欠ける時代と世界感の設定、意味のないカットの多さなどなど…完全におバカ映画に徹している。
公開年が近い映画で言うと「バッド・ボーイズ」「ワイルド・スピード」などが挙げられ、まさにハリウッド派手アクション最盛期。
その中でもおバカ要素が強く、見るもの拒まずの本作「チャーリーズ・エンジェル」
展開もさることながらキャラクターの薄さも光る。どのキャラにも感情移入出来ずバックグラウンドも曖昧。
むしろここまでくるとそれ自体に愛着が湧いてきて監督の心意気まで感じる。
賞レースに絡まなくとも、どこか心に残る作品である。
そんな作品だが、役者陣の魅力がこの作品を引っ張っていることも確か。
キャメロン・ディアス、ルーシー・リュー、ドリュー・バリモア、三者三様のアクション。コメディアンヌとしてのキャメロン・ディアスはやはり魅力的だと実感する。若きサム・ロックウェルの二面性あるクールな演技の初々しさもこの作品ならでは。
「バッド・ボーイズ」とほとんど同時期にリブートされる本作。
現代版へのアップデート、新たな3人の掛け合いでどのような作品になるのだろうか。