乙郎さん

湖中の女の乙郎さんのネタバレレビュー・内容・結末

湖中の女(1946年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

 ノワール強化月間その2

 飛び道具!現在のPOVに通じるようなスタイル。いきなりレイモンド・チャンドラーが第三の壁を越えて語りかけてくるところといい、現代の観客のほうが楽しめるのではないだろうか。時折、ノベルゲームのようだとさえ感じた。

 正直に言って、このある種実験的な手法が映画としての完成度を下げている一面はあると思います。けれども、僕はこの手法、半ば反則的とは言え観客を映画世界にほぼ強制的に没入させるために非常に効果的だと感じた。

 あとは、横にパンするカメラはウェス・アンダーソンに、クリスマスの寂寥感はティム・バートンに影響を与えているのではないかと思った次第。
乙郎さん

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