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男と女のmaroのレビュー・感想・評価

男と女(1966年製作の映画)
3.5
「午前十時の映画祭13」で面白かった順位:13/17
  ストーリー:★★★☆☆
 キャラクター:★★★★☆
     映像:★★★☆☆
     音楽:★★★★☆
映画館で観たい:★★★☆☆

「午前十時の映画祭13」にて。
1966年のフランス映画。
あの有名な歌「ダバダバダ ダバダバダ ターラーラー♪」はこの映画がオリジナルでした。
大絶賛している人が多いラブストーリーで、それは理解できる。
理解できるけど、雰囲気系の映画なので個人的には世間で評価されているほどはハマれなかった。

内容としてはタイトルのまんま。
子供たちを預けている寄宿学校で偶然出会ったパパさんとママさんの大恋愛。
「不倫待ったなしか?!」と思いきや、実は2人ともパートナーを亡くしているので咎められることはありません(笑)

ジャン(ジャン=ルイ・トランティニャン)の方から積極的にアンヌ(アヌーク・エーメ)を誘い、徐々に距離が縮まっていく様子を楽しむ映画だけど、けっこう淡々と進んでいくので、現代の感覚からするとかなり地味な展開だなとは感じた。

でも、この映画においては2点、印象的なところがある。
まずひとつは色使い。
本作はスポンサーがつかなかったそうで、監督のクロード・ルルーシュ自ら製作したそうだけど、資金面の問題から、白黒とカラーが入り混じったスタイルになっている(カラーの方が高い)。
屋内が白黒で、屋外がカラーらしいけど、それが逆にこの映画の特徴にもなった。

もうひとつは、アンヌを演じたアヌーク・エーメの圧倒的な美しさ。
「映画史上最もセクシーな女優の一人」と評されているらしいけど、まさにその通り。
もはや狙ってるのがジャンだけってのが不自然だよ(笑)
そんな彼女は、旦那のことを深く愛していたようで、ジャンと結ばれている最中もずっと旦那のことを思い出しているほど。
で、途中で行為をやめたんだよね。
ジャンはそれで亡くなった旦那に嫉妬しちゃって(笑)
まあ、あれだけ美しく健気な人とあそこまで進んだらね、もう是が非でも手に入れたいと思うよね。

その後、ホテルを出て電車で帰ったアンヌ。
あきらめきれないジャンは、車で先回りして駅で待ち伏せ。
未来に向かって歩き出そうと迷いが吹っ切れたのか、駅でジャンを見つけたアンヌは思わず抱きつくわけだ。
まあ、うまくいってるからロマンチックに感じられるけど、普通に考えたらジャンの行動はかなり執着を感じるやべぇやつだと思う(笑)

そんなわけで、雰囲気系の映画なのでハマる人とハマらない人の差が激しそうだけど、若かりし頃のアヌーク・エーメの美しさだけでも観る価値はあると思う。

ちなみにこの映画、20年後と53年後に同じキャストで続編が作られているのがまたすごい。
ジャンを演じたジャン=ルイ・トランティニャンは2022年6月17日に91歳で亡くなってしまったけれど、アヌーク・エーメは91歳の今も生きています。
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