けーはち

運命の女のけーはちのレビュー・感想・評価

運命の女(2002年製作の映画)
3.2
アラフォー有閑マダム(ダイアン・レイン)が若いツバメと不倫する話。夫(リチャード・ギア)は会社の社長で何不自由なく暮らすとも、何となく倦怠期の毎日、たまの用事でNYのソーホーに出た彼女は若くてSexyなフランス人男性と遭遇、なし崩しに。事後に回想しながら電車でモゾモゾするスケベなダイアン・レインが艶めかしくも面白く、何の変哲もない昼ドラチックな不倫ドラマなのだが、肉体性の生々しさと隠喩・映像美のスタイリッシュさの中間で綱渡りするのはさすが「フラッシュダンス」のエイドリアン・ライン監督。夫が妻の土産のスノードームで不倫相手をガツンとやる時のタラリと失血してガクガクッと死に至る描写や、死体処理作業などの描写も妙に耽美。音楽はポーランド出身のヤン・A・P・カチュマレク、劇中でやってる行為に対して東欧的なシンフォニーで非常に端正なBGMが美しい。