からざ11

ロゼッタのからざ11のレビュー・感想・評価

ロゼッタ(1999年製作の映画)
4.0
一切の音楽がないストーリー映画は初めて。アル中の母親、理由なく言い渡される解雇、見つからない仕事、施しは受けないというプライド…全てがロゼッタに重くのし掛かるのに、ロゼッタは涙ひとつ流さない。世界に心なんか許すもんか、という意思の強さが滲み出る。時々見せるロゼッタの笑顔(営業スマイルもある)が愛おしい。ワッフル屋の友達がロゼッタに自分のドラム演奏の録音を聞かせるシーンがよかった。ロゼッタの心は緩まないけれど。
一体いつの時代?大恐慌なの?どこの国?という疑問も吹き飛ばして、ロゼッタと共に世界を睨みつけてやりたい。