湯っ子

ビッグ・リボウスキの湯っ子のレビュー・感想・評価

ビッグ・リボウスキ(1998年製作の映画)
3.6
公開当時、映画館で観たんだけど…、
主人公がカルーアミルクばっかり飲んでいて、全身紫の人がボウリングをやってた、という記憶しかなかった。
カルアミルク…岡村ちゃんの曲も好きだったし、ギャルだった私はよく飲んでた〜。あと、あの頃のプロントの、アイスクリームにカルーアかけたやつが好きでよく頼んでたわ…と、昔話失礼しました。

今回も「アンダー・ザ・シルバーレイク」のルーツを探るシリーズ。「インヒアレント・ヴァイス」を早送りでおさらいして、「ロング・グッドバイ」を観て、23年ぶりにこの「ビッグ・リボウスキ」を観た。

私はカルーアミルクと思っていたんだけど、主人公デュードが飲んでたのはホワイト・ルシアン。ウォッカ、カルーア、生クリームで作るらしい。カルーアミルクよりもさらに高カロリー、高アルコールのカクテルだった。そりゃデブるはずだね。「ファビュラス・ベイカー・ボーイズ」であんなに格好良かったジェフ・ブリッジスが、すっかりだらしないロクデナシになっている。それでもセクシーなんだからな〜、ずるいよ。
最初は物語を追おうとしてたんだけど、だんだんどうでも良くなってしまって、次々と登場するクセがありすぎるキャラクターたちばかり気になってしまった。そんなところも前出の作品たちとカブる。主人公のキャラクターは、「インヒアレント〜」のホアキンに近い。
「ビッグ〜」が他の作品と違うのは、ボウリング仲間と一緒に行動してるってことで、この仲間やボウリング界隈の人たちもまたもクセがありすぎて笑える。
私がおぼろげながら覚えていた全身紫の人はタトゥーロで、「ジーザス」(こういうのも、今ならダメなんじゃないかな?)と名乗る男が、ジプシー・キングスバージョンの「ホテル・カリフォルニア」をバックにボウリングするシーンで、今回もやっぱり笑えた。

設定は1991年、湾岸戦争の始まった年で、ベトナム戦争終戦から20年も経っていない頃。そのあたりの小ネタや、マイク・タイソンを思い出すようなシーンもあって、90年代の気分というか、空気を感じることができたが、なかなかにブラックで、今ではこんな表現はできないだろうな〜、と思った。

あらためて、役者のなんとクセ者揃いで豪華なこと。ちなみに、この頃の私はとにかくブシェーミが出てれば面白い映画、と思っていたし、そんなふうに思っていたのは私だけじゃない気がする。
フリーがチンピラ役で出てたの、昔はわからなかったなぁ。すこし前に観た「ベイビー・ドライバー」でもおんなじような役だった。

まとまらないんだけど、面白げな雰囲気はあるし、笑えるシーンもあるんだけど、全体としてはあんまり面白くなかったの…よくわからないけど、ハマらなかった、ってやつかしらん。
湯っ子

湯っ子