松田聖子の演技が残念すぎる。
相手役の桑原正と共に学芸会。
でもなぜか最後まで観てしまった。
おまけに不覚にも泣いてしまったではないか。
きっと原作が良かったのだろう。
明治時代の若者の悲恋が切ない。
脚本や脇役の役者たちも良かった。
正真正銘のアイドル映画だけど、これはこれでいいのかなって思った。
醤油醸造業を営む老舗の次男・政夫と、そこで働くイトコの民子。
15歳と17歳の淡い恋は、周りの大人たちには歓迎されない。
女のほうが2歳年上ってだけで、それは許されない恋になる。
理不尽な時代だ。
ま、今回の場合はイトコ同士なわけだから、やはり道ならぬ恋なのではあるが。
にしても、本人が全く望まないのに、親や周りの意見だけで勝手に結婚を決められるなんてあんまりだ。
顔も見たことない、どこの誰とも知らない相手とだ。
本人は泣く泣く嫁入りする。
嫁ぎ先の姑は血も涙もないクソババアだ。(←失礼。あまりにも頭に来たので、あえてクソババアと書かせていただきます!)
恐らく、当時聖子ちゃんファンの男子たちは、劇場でこの映画を観て、涙に暮れたのではないだろうか。
だって今、特にファンでもない私が、ハラハラと流れる涙を止めることが出来なかったのだから。
これは本当にやるせない。
学芸会レベルの演技でも、思っていたより遥かに良作だった。
加藤治子さん、樹木希林さんの存在感はお見事。
若き新人二人を優しく包み込んだベテラン勢の演技に拍手を送りたい。