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三十九夜のkojikojiのレビュー・感想・評価

三十九夜(1935年製作の映画)
3.5
1935年 イギリス作品
ヒッチコック18/53
サスペンスに逃亡劇を絡ませた映画。しっかりオチもある小品。

ミュージックホールの「ミスター・メモリー」という記憶力の卓越した男の芸を見ていたハネイ(ロバート・ドーナット)は、銃声で騒動になったホールから、謎の女性とともに自分のアパートに戻る。
 しかし彼女は殺されて、ハイネは殺人の容疑を掛けられる。彼女は死ぬ前に、軍の重要な機密が奪われそうになっていると語って言た。
手がかりの地図を持って「アル・ナ・シェラ」という印のついた場所に彼は向かう。


今観ると、テレビドラマレベルのサスペンスで、セットもわかりすぎるほど。だが、ストーリーは面白いし、まだまだ話は膨らすことができる。

リメイクすればいい映画になる可能性はある。

ラスト、たどりついたら、盗まれた機密情報はないことがわかる。
だったら彼女は何故あんな事を言い、殺されたのか?
もちろんここがこの映画の見どころだ。

この映画もそうだが、謎解きのヒントは与えてある。あとは観衆がそれをしっかり観て、推理すればいいとヒッチコックが言っている気がする。
ドンデン返しとまではいかないまでも、しっかりオチが有れば、映画を観終ったあと、「そういうことね。あーっ、面白かった!」となる。
そういう映画だった。

2023.04.04視聴148
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