No.1551
2023.12.4視聴
オゾン-10(2004年作品)7/31
オゾン監督の作品の中では、捻りがなく、あまり評価できない。
平凡な出来。
オゾン監督作品は、私にはどれも想像できないような展開が魅力なのだが、この映画にはそれがなかった。
物語は、マリオン(ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ)とジン(ステファン・フライス)夫婦が離婚が決まるところから始まる。
二人はその後、何故かホテルに行くが、やはり二人の間の溝は埋まらず、やり直すことなど出来ないと悟る。
そして過去の重要な分岐点に思いを馳せる。
二人の夫婦生活の重要な分岐点となるのは、倦怠期、出産、結婚式、出会いだ。この時の出来事を、時を遡って描いていく。
そこには確かにすれ違いの部分があるが、しかし何をどうすれば良かったのかというような提示はない。ただ、その重要な分岐点を描いて見せて観客に考えさせるような手法をとっているようだ。
二人が何も考えず愛だけを感じているのは出会いの時だけで、結婚式の時から二人の気持ちはすれ違っていて、妻のマリオンはその夜他の男に抱かれている。
絶望的なこの夫婦の5つのポイントは最初からどうにもならないような気がして、面白いとは思わなかった。
ただ、何故かこのジャケ写だけは大好きだ。