Renkon

独裁者のRenkonのレビュー・感想・評価

独裁者(1940年製作の映画)
4.0
同じ顔を持ちながらも全く違う立場の、トメニア国の独裁者ヒンケルと、ユダヤ人の床屋の男を描いた作品。
第2次世界大戦当時(1940年)に公開され、ナチズムに強い反抗心をもったチャップリンによるナチスドイツとヒトラーに対する反抗と嘲笑。そして世界平和への強いメッセージが込められている。
記憶喪失だったものの、ハンナやゲットー内の住人達と貧しいながらもささやかな幸せをかみしめていた床屋の男。
最後の演説シーンの彼は、本当の幸せを知った床屋の男であり、演じていたチャップリン本人自身の言葉であったろう。
ナチス関連の作品でコメディ要素を取り入れたのはこれとライフイズビューティフルくらいなのかな。
戦闘機が逆さまになるシーンや、ミスをした部下の勲章をヒンケルが全部取ってすげーダサい服が見えちゃうシーンは70年以上たった今でも笑えます。
あとはヒンケルが地球儀の風船と戯れて、割れちゃうシーンが印象的!
この作品を2回鑑賞した(当時の秘書による証言)というヒトラーの感想を是非聞いてみたかったですね。
Renkon

Renkon