HiromiA

独裁者のHiromiAのレビュー・感想・評価

独裁者(1940年製作の映画)
3.5
 この作品が第二次大戦中というかドイツがポーランドに侵攻した頃に作られたことが一番の驚きですね。アーリア人優性主義はアメリカではどういう風に映っていたんでしょう。まあユダヤ人排斥に対してはかなり批判的にユダヤ人に対して同情的に見ていたのでしょうが。それにしてもチャップリンの先見の明なのか、すでに世界情勢としてヒトラーはそうみられていたのか、ヒトラーの描写が後の彼を扱ったコメディに大いに影響を与えていたように思えました。昔見たときは地球儀で遊ぶシーンと最後の演説ぐらいが印象に残っていたのですが、突撃隊の隊員たちが、ユダヤ人迫害停止に時期にはとてもやさしかったのが印象的で、チャップリンは国民全員がユダヤ人を排斥したがっているのではなく上からの命令でやむなく行っていたと信じていたんでしょうね。しかし突然独裁者が手のほら返しをしたからといって、そのまま平和が訪れるとは到底思えないんだけど、映画的な結末としてはやっぱり戦争は回避したいよね。
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