タクマ

独裁者のタクマのレビュー・感想・評価

独裁者(1940年製作の映画)
4.6
見たで。
反ナチスのメッセージと人間の尊厳に平和への願いを自身が持つコメディアンとしての全ての力を使って表現した喜劇王チャップリンの魂の1本。ラストの1人の人間としてのチャップリンの演説はこれからの未来に生きる私達に対する必要なメッセージだ。
これを初めてみた時の衝撃や鳥肌が未だに忘れられない。それまでの喜劇王としてのチャップリンの演技も物語の構成も戦争の皮肉を描く上でちゃんとパンチが効いてるんやけどそこから素のチャップリンに戻って人間の人権と自由が何故必要なのかを根本的に説明する姿に心を掴まれるのは彼にしかできない神業だったかも知れない。俳優としてではなく1人の人間として立ち上がった喜劇王の勇気と孤高さ、時代も価値観も越えて全人類に大切な言葉を残してくれたチャップリンに心からの敬意を表したい。
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