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独裁者のadeamのレビュー・感想・評価

独裁者(1940年製作の映画)
3.0
時代背景を意識せざるを得ない設定で、笑いの要素が控えめな分、チャップリン作品中でもメッセージ性の強さは随一です。
二つの軸が微妙に交差しながら進み、最後には正に入れ替わってしまうストーリー展開は巧みです。ただ、中盤以降独裁者のマウント合戦シーンからはややテンポが悪くなり、移住した家族の暮らしや収容所での生活がダイジェスト的な扱いなのはバランスに欠ける印象を受けました。
有名なラストの演説シーンは迫力十分で、その内容への賛同はともかくとして、これが戦時中に公開されたという事実とも相まって胸に迫るものがあります。
https://www.21stcmuseum.com/chaplin/
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