このレビューはネタバレを含みます
面白くないなあ。最後にもっともらしい事を言ってシメているだけでないのか?
前半はチャップリン独特の喜劇、音楽に合わせた動作、まあこんなもんでしょ、というおサムイお笑い。チャップリンだし、まあ多少はね。
独裁者視点でも同じく、まあこんなもんでしょ。風刺が効いていて独裁者をバカにしながら独裁者の意見だけで変わってゆく恐怖政治をコミカルに描いている。これもまあ多少はね。
それが最後、なんだ? あの突然のスピーチ。そんな素養どこにもなかったよね。あんなこと言うようなキャラだっけ? いきなりあんなスピーチブチこまれてもポカンです。
しかもその当時はあれで響いたのかもしれないが、今じゃあ当たり前のこと、そりゃ正論だろうけどさ、、
総統と床屋がおんなじ容姿って要素も最後にいきなり差し込まれる。だったら最初の最初、チャップリンがナチスの兵隊に出会うタイミングで何かないといけないよね。容姿はビタイチ変わってないのに急に「総統そっくり!」と言われましても、いままでそんな扱いしてなかったでしょ。
しかし総じて、最後が雰囲気違いすぎて台無しにしている。あのスピーチを言いたかったのならまったく違う系統の映画にするべきだったろう。