爆裂BOX

エイリアン・ビギンズの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

エイリアン・ビギンズ(2005年製作の映画)
3.2
田舎町サレーナに宇宙船らしき物体が墜落し、生命体の反応が検知されたことから海兵隊特殊部隊超ブラッドリーらが現場に急行するが、凶悪エイリアンの猛攻に部下を失い…というストーリー。
田舎町を舞台にエイリアンとの戦いが繰り広げられるクリーチャー・ホラー。
一応主人公っぽい特殊部隊調のブラッドリーですが、冒頭以外はほぼ終盤まで登場しません。部下たちも冒頭の戦闘でバタバタ死んでいきます。
メインになるのは護送中の死刑囚たちが仲間の手引きで看守や女医を人質に脱走し、仲間が待つ町に着くもそこでは住人が全員エイリアンに殺されており、彼らも次々殺されていくという内容になっています。
彼らが町に着いてエイリアンに襲われるまでが長いんですが、心臓病持ちで実験的な治療受けてるネオナチや脱獄の首謀者であるキレやすいマフィアの殺し屋、ナイフ使いで素手でもやばい奴、抗争相手を皆殺しにした黒人ギャング等無駄に設定凝ってる囚人たち初め核登場人物のキャラが立ってて彼らの掛け合い見てるだけでも不思議と飽きませんでした。他の囚人が人殺したり殺そうとするたびに黒人ギャングが「なんですぐ殺そうとするんだ!」と止める所は常識人過ぎて面白かった。良い奴すぎると思ってたら彼の持ってる「秘密」はだろうねという感じでした。いつも喧嘩してるネオナチ囚人と輸血を切欠に段々仲良くなっていくのベタな流れだけど良かった。「黒人に借りは作らねぇ」の台詞も良いね。脱獄の協力者んセクシーギャル二人特にエロ描写ないのは残念。
襲ってくるエイリアンはパイプみたいなの身体に着いた奴や生皮剥がれたような体した奴、人間に寄生するワーム状の怪物など多様な種類がいて、着ぐるみで表現されてます。彼らの正体も実は…という所は面白い。ここでの「ほぼ無敵」「5つの星の生命を絶滅させる」「8億を殺害」等無駄にインフレさせてる設定も可笑しい。その割には銃でガンガン撃たれたり空爆で死んでるけど。ゴア描写は襲われた人間の下半身が千切れる所くらいかな。
エイリアンに襲われて死刑囚と人質の看守や女医と協力していく「要塞警察」みたいな展開も好みですね。冒頭の部隊の戦闘シーンなど何が起こってるか解り辛く、アクション描写は不得手なようですね。エイリアンに襲われまくる後半も銃ただ売ってるだけって感じであんまり盛り上がらなかったかな。
ラストで地球を囲んでた宇宙船は追い掛けてきたエイリアン達なのかな?エンドロールの陰謀論者のUFO研究家のTV放送は蛇足だったな。
B級エイリアン物としては暇潰しになる出来じゃないですかね。