ヤスマサ

フライト・オブ・フェニックスのヤスマサのレビュー・感想・評価

3.0
60年代のロバート・アルドリッチ監督作品を、舞台をサハラ砂漠からゴビ砂漠に変えてのリメイク。
フランク・タウンズ(デニス・クエイド)の安易な判断で飛行機が不時着する羽目になるが、使える資材で飛行機を新たに作り出し、ゴビ砂漠から脱出するサバイバル・アクション。

オープニングがらジョニー・キャッシュの曲にテンションが上がる。
その後も監督の好みか、エンディングまで使っている楽曲が魅力的。
飛行機が飛ぶ仕組みは、「推力と揚力」と素人でも分かることだが、流石に人を乗せる飛行機となるとそう単純じゃない。
飛行機を作ろうと言い出したエリオット(ジョバンニ・リシピ)の存在は、怪しく、腹立たしくもあるが、キーマンだ。
ジェームズの「希望が無ければ、せめて仕事を与えてくれ」という言葉に飛行機を作り始めるが、その台詞には、どうしてだか腑に落ちる。
することが出来れば気が紛れるということもあるが、目標が建ち、希望が生まれるからだ。
それでも燃料の喪失、喉の渇き、武装集団との接触など問題が続く様は、人が生きようとすることを妨げているようだ。
生き抜くために、最後の最後まで緊張感のある映画だ。
余談だが、砂漠のシーンがゴビには見えないのは、どうやらナビブらしい。
ヤスマサ

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