NTK

乱のNTKのネタバレレビュー・内容・結末

(1985年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

撮影時期が夏だったのか、鮮やかな衣装たちが青々した草と空の中に映えて画面は鮮やかなのに鮮烈な地獄だった…滅ぼした側、滅ぼされた側の業を煮詰めた生き地獄の絵巻物

いや〜やっぱり楓の方が好きだな🥰「黒澤明の描いた『能の美』」を観ていたので先に知っていたけれど、楓の方は明確に蛇/怨念を抱える女として描かれるのがたまらん…二郎に責め行った後のカット、部屋の端まで伸びる蛇のような白い帯、今際の際に「この目で一文字家の滅亡を見たかった」と本性を表した時の着物を腰巻にして鱗の柄が現れる→本性を表しているという表現がか〜〜っこいい…、あと親族を殺されても仏のようにあろうとした末の方と復讐に取り憑かれた楓の方は対になっていたんだろうな
あと狂阿弥!狂言で狂う側を演じていたのに、いざ大殿たちが狂気の側に浸ってしまったら自身はどこまでも正気に苛まれるという…そしてあの時に大殿から逃げようとしたのにできなかった狂阿弥が好き!!!とにかくこの2人の生き様が好きでした
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