けーはち

乱のけーはちのレビュー・感想・評価

(1985年製作の映画)
3.3
戦国大名の内紛の一部始終を描く時代劇。黒澤=軽妙なヒューマニズムとアクションエンタメという印象があり、神の視座からどっしり構えて人の業を描く重厚時代劇は割と異色に感じる。重厚すぎて興収は大赤字だが、三兄弟の軍勢で甲冑の色を分けた美術的センスや、毛利元就の三本の矢の逸話+「リア王」ベースに日本の時代劇を描く西欧古典教養の上でのエキゾチシズムが海外では評価されたようだ。確かに画はキマっている点も多いし話も重厚だが、「狩りの道すがら野山のド真ん中で家督相続の話を切り出す」とか「大殿が居場所をなくし郎党連れて徒歩で領内をウロウロ」という描写には首をヒネる🤔