のんchan

黄昏に燃えてののんchanのレビュー・感想・評価

黄昏に燃えて(1987年製作の映画)
4.2
エクトール・バベンコ監督は『蜘蛛女のキス』でも有名ですね🌟

感動の名場面や山場を期待したり、面白さと言われるとそこまで強く推せないし長尺なんだけど、いや〜むちゃくちゃ好みで泣ける味わいのある秀作だと思います💫

人に言えない、言いたくない秘密を抱え、深い愛情を胸に秘め、寂しさゆえに助け合い、死ぬまで生きて抜く人々を、繊細に描くヒューマンドラマ💗

主演ジャック・ニコルソン(当時50歳)とメリル・ストリープ(当時38歳)は本作でアカデミー主演男優賞、女優賞に揃ってノミネートされています(惜しくもノミネートのみ)✨

メリル・ストリープとトム・ウェイツは同い年なんですね😲
ニコルソンはもちろんだけど、2人の好演をぜひ観て欲しい🤩


1938年、大恐慌時代のニューヨークが舞台。元野球選手のフランシス(ジャック・ニコルソン)は街路で寝ていて寒さで目を覚ます。少し頭のネジが緩んでいる相棒のルディ(トム・ウェイツ)と墓掘りの日雇い仕事に出掛ける。なんとそこにはフランシスの息子ジェラルドが眠っていた。
その晩、フランシスと9年間一緒にいる元ラジオ歌手のヘレン(メリル・ストリープ)と合流する。

実は22年前、飲んだくれて帰宅したフランシスが抱きあげようとしてジェラルドを誤って床に落としてしまい即死だったのだ。居た堪れない気持ちのまま、妻と娘1人息子1人を置いて家を飛び出てしまっていた。そのことを妻アニー(キャロル・ベイカー)は自分の胸だけに秘め、シングルマザー状態で子供を立派に育て暮らしていた。

浮浪者となったフランシス、ヘレン、ルディは着の身着のまま、臭いそうな出立ち。歯にも薄汚いメイクを施している。
38歳のメリルはやっぱり女優魂が凄いですね。何をしても美しいけど、この役は美しさを捨て切ってます。そこがイイ👏酒で身体を壊していて身体はボロボロ足腰もフラフラ、固形物を受け付けない...
きったない50代?のオバサンしてますよ。歌も歌ってます♬
メリルを苦手な人がいたら、この作品で好きに変わるかも?ってほどに上手いですね🥺


なんだろうな〜"雨垂れ石を穿つ"ようにじわりじわりと心に沁み入る、そんな作品でした🌟
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