Mariko

暁の出撃のMarikoのレビュー・感想・評価

暁の出撃(1954年製作の映画)
4.3
イギリス空軍によるドイツのルール工業地帯のダム爆破攻撃、チャスタイズ作戦の映画化。水切りの要領の反跳爆弾=Bouncing bomb の攻撃は史実にかなり忠実な模様。前半は科学者による、突飛と思われる作戦への試行錯誤、後半はそれを遂行すべく奮闘する空軍中隊、とそれぞれ実に淡々と描かれ、その緊張感が素晴らしい。

スターウォーズのデススター攻撃シーンに影響を与えたという今作の存在は昔から知ってたけど、知った頃は簡単には入手できなかったので今回初鑑賞。

とにかく英空軍ランカスターが美しい。戦闘機に比べると爆撃機というのは地味な存在かもしれないけれど、白黒で3機編隊のシルエットだけ映るのとか痺れる美しさ。あと、指揮をとる空軍中佐の副操縦士が若きロバート・ショウだったのがポイント高し。
作戦としては成功したのに犠牲者が思いの外多かったことで後悔する博士、それについては淡々と否定しながらも「まず手紙を書かないと」と言って立ち去る中佐、という終わり方も良い。

そして、この作戦の発案者である博士(マイケル・レッドグレイヴ)の佇まいがとてもよく知っている誰かに似てるなと思ってずっと考えてたら、グレアム・グールドマン(10ccの)だった! って、この誰にも同意してもらえなさそうな話www
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