ハリウッド映画では度々登場する悪名高きナチスドイツ。
ドイツ軍のスターリングラードでの戦いを描いたもの。
この戦いは人類史上最大の地上戦とも言われており、戦域の広さが半端ではない。そもそもソ連の従来の戦法はナポレオンのロシア侵攻と同様、敵の戦線を広大な領土までおびき寄せ、冬の到来とともに殲滅する作戦がとられてきた。
ナチスドイツもその罠にハマり、戦線が伸び切ってしまい補給弾薬、食料等の物資が途絶え、冬将軍が到来するという悲劇を迎えた。
数十万人のドイツ人が餓死、病死、凍死してしまいこの戦いを機にナチスドイツは敗戦へとひた走る事となる。
結局のところ、戦争によってもたらされるものは悲劇しかない。日本軍も同様で南方戦線では補給が途絶え餓死する兵士で溢れた。
スターリングラードの戦いに従軍した兵士の末路は惨めで、100万人近い戦死者を出し10万人が捕虜、その後抑留を経て帰国できたのはわずか六千人ほどだった。
この映画の兵士たちは、出発前は安易に考えていたが、結局スタリングラードの寒さと敵軍の攻撃により全滅。
一体何をしに戦いに行ったのかわからない。
暗澹たる気持ちとなって最後のエンドロールを見てしまった。