上海十月

処刑の島の上海十月のレビュー・感想・評価

処刑の島(1966年製作の映画)
3.5
2014年の感想。読売新聞の自分史を語る特集記事で篠田正浩が登場。映画監督を引退した後のコメントなんで客観的に書いていた。その中の想い出に「処刑の島」をニューヨークにもって行きノーマン・メイラーに会ったり、映画の評価も好評だったので、いい想い出みたいな話があり、期待してみる。東宝ビデオなのに大映映画だった。すでに倒産に向けてまっしぐらなので日生劇場が製作した石原慎太郎脚本で篠田監督初フリー作品。日本の戦前構図を閉塞的な島で感化院で殺されたはずの少年が戦後戻って来ることを通して描く。一見わかりずらいが観出すと石原慎太郎イズムを感じると無理やり良くわかる。でも、ご都合主義な面も多く、このあたりは、大島渚か吉田喜重みたいなのがやると政治的な意図がわかりやすいかなとも思える。その点、篠田監督は、エンタテイナーだった。個人的には、「暗殺」がいちばん好き。他は???が多い。
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