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ドレッサーのmhのレビュー・感想・評価

ドレッサー(1983年製作の映画)
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1980年に初演された戯曲「ドレッサー」の映画化。
錯乱することも多くなった年老いた舞台俳優と、彼に仕えることしかできない(と思い込んでいる)専属衣装係の共依存をメインに展開する。
・巡業中のシェイクスピア劇団。
・ドレッサーをはじめ、スクリプター小道具係など演劇を支えるひとたちの姿とその仕事。
・戦争中のドサ回り。
・場面のほとんどが舞台裏。
・テンポの良い会話と、巧みな人物の出し入れ。
と、隅々まで飽きさせない。
それをハリウッドの完璧な撮影で支えてる。
ドレッサーがおねえぽかったり、老名優があちこちに女作ってきたことだったりを、説明することなく次々とエピソードで見せてくれる。
実に舞台らしい終わらせかたも魅力のひとつ。
劇団の内幕もの×戦争という組み合わせにはいくつか思い浮かぶタイトルがある。「生きるべきか死ぬべきか」や「ヒトラーの旋律」だと戦争色がつよいけど、これはそこまで強くなかった。そう「終電車」っぽいかもね。
アンソニー・ホプキンスとイアン・マッケラン版もあるんだね。そっちも見ようと思う。
面白かった!
mh

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